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アトピー覚書ブログ

成人型アトピー 脱ステ・脱保湿患者のブログ

健康365の特集記事

雑誌『健康365』の2017年5月号に

「アトピーの症状をコントロールするステロイド療法か 免疫を整えて完治をめざす脱ステロイド療法か!?-皮膚科専門医・患者会が証言」

と題する企画記事が掲載されました。

つまり「ステロイド療法 vs. 脱ステロイド療法」です。

 

 

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脱ステロイド療法を支持する私としては、このような記事が掲載されたことを、うれしく思います。

ここ数十年、メディアでは、標準治療としてステロイド療法を普及させたい日本皮膚科学会の意図を反映した報道ばかりが目についていたからです。

いわゆるアトピー性皮膚炎で問題となっているステロイド依存やリバウンドなどの副作用について取材をせず、副作用を経験した患者の声を届けることなく、標準治療が奏功する一部の患者や一部の皮膚科医の言い分のみを垂れ流すような報道です。

そして、ステロイドを使わずに改善した患者の声は、メディアでは無視されてきたといっていいでしょう。

一方、今回の『健康365』の記事では、脱ステロイド療法を実践する医師と患者の声が取り上げられています。

週刊文春2011年12月22日号掲載の記事「アトピー治したければフライパンを使うな」以来の、アトピーに関するまともな記事だと思います。

書店になくてもインターネットから購入できます(健康365 | 株式会社 H&I)。

 

記事は、次の4人の証言によって構成されています。

  • ステロイド療法 医師 江藤隆史氏(東京逓信病院皮膚科)
  • ステロイド療法 患者会 丸山恵理氏(日本アレルギー友の会理事)
  • 脱ステロイド療法 医師 佐藤健二氏(阪南中央病院皮膚科)
  • 脱ステロイド療法 患者会 菊池巧氏(atopic代表)

 

記事を読んだうえでの感想を少し述べます。

江藤氏の証言については、「嘘だ!」「そんなバカな!」「ふざけるな!」と憤怒しつつ読みました。はらわたが煮えくり返る思いでした。少しも納得できず、ますますステロイド療法を受けたくないと思いました。

 

例えば、江藤氏は次のようにいいます。

ステロイドの副作用を恐れ、量を減らしてしまうことが、アトピーを悪化させるいちばんの原因といえます。

しかし、私の場合、量を増やしてもアトピーが悪化していったのです。

当初は医師の指示通りに1日1~2回、医師の選んだランクのステロイドを患部に塗っていましたが、再発を繰り返し、次第に湿疹を抑えきれなくなり、患部が広がってゆき、塗る量も回数も増えていったのです。最後は大爆発しました。

そもそも、ステロイドの副作用について、医師から注意を受けた記憶はなく、私自身も知りませんでした。ですから、副作用を恐れるということもなかったし、量を減らすという考えも浮かびませんでした。消えてはぶり返す湿疹を治そうと、ひたすらステロイドとプロトピックを塗り続けていたのです。

百歩譲って、私の使い方が適切でなかったから副作用が起きたのだ、という指摘が当たっていたとしましょう。

そうであれば、こんなに使い方の難しい薬はありません。適切に使いこなせる患者など一握りではないでしょうか。私のように副作用を生じさせてしまう患者は少なくないでしょう。そのような薬を、標準治療の第一選択薬とするには無理があります。

 

丸山氏の証言については、そんな人もいるのだな、という感想です。

 

佐藤氏の証言については、「ステロイドをやめること」とともに、「保湿剤をやめること」も原則としているところが印象的でした。賛否あると思われますが、脱保湿が必要であるというのは、私もそう思います。保湿依存症について認識されるべきと思います。

 

菊池氏の証言は、脱ステ・脱保湿患者にとって、希望をもたらす内容だと思います。ステロイドを断って8年、社会生活に支障をきたす症状はまったくないそうです。

証言もさることながら、掲載された菊池氏の写真を見る限り、本当に健康そうに見えます。脱ステロイド療法で実際に良くなるのだという説得力があります。

しかし、脱ステロイドは、つらいものです。

菊池氏はいいます。

ステロイドのリバウンドとの闘いはほんとうに苦しかったですが、自然治癒力で徐々に治まりました。

入院していた仲間の中には、退院後のリバウンドに耐えきれず、ステロイド治療に戻った方もいます。この一年余りの闘いを乗り切ることができたのは、佐藤先生と自分を信じ、決してブレることがなかったからです。

脱ステロイドに失敗する人は少なくありません。菊池氏のように、決してブレない強い気持ちが必要なのでしょう。

 

私は、「ステロイドを使って症状を抑える生活」と、「ステロイドを使わずに良い状態を保つ生活」とがあり、両者が実現可能であるなら、後者を選ぶのが合理的ですから、脱ステロイド療法を実践しています。

さらに言えば、私個人にアトピー素因があり、かつ、ステロイド薬への感受性から恐らく依存を生じやすい体質と思われるので、「ステロイドを使って症状を抑える生活」は困難なのです。

ですから、脱ステロイド・脱タクロリムス・脱保湿療法は広範に認められるべきと考えます。そして、皮膚科で「ステロイドを使いたくない」と言っても嫌な顔をされない時代が来てほしいと思います。それまでは、皮膚科で皮膚炎の治療を受けたくはありません。

 

いずれにせよ、ガイドラインに基づく標準治療の第一選択薬がステロイド外用薬である限り、ステロイドによる "薬害" の被害者はなくならないと思います。

そして、被害者がいる限り、「ステロイド療法vs. 脱ステロイド療法」の構図も無くなることはないでしょう。