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アトピー覚書ブログ

成人型アトピー 脱ステ・脱保湿患者のブログ

脱ステロイドに失敗する人の5つの特徴

脱ステロイド

脱ステロイド、いわゆる脱ステに失敗する人には、5つの特徴があるといわれます。

私自身、かつて脱ステロイドを実践した経験がありますので、当時の経験を踏まえつつ、この5つの特徴について私見を交えて紹介したいと思います。

 

短気

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気が短い人です。短気は、最大の脱ステ失敗要因ではないかと思われます。

脱ステ開始から1か月経った、3か月経った、あるいは、半年、1年経ったのに治らない、と訴える人がいます。そうした人たちは、「いつまで脱ステを続ければよいのか」「入院までしたのに治らないのか」などと脱ステに疑念をもつようになります。家族や同僚など周囲の者も心配し始めます。きちんと医者や病院で治療を受けたほうが良いのではないか、と。

そしてステロイド治療に戻る人もいます。脱ステに疑念をもつと、標準治療の宣伝文句が響きやすくなります。「脱ステは治療放棄行為である」「正しい知識をもって標準治療を受ければすぐに良くなる」といった主張です。ともあれ、ここでは脱ステと標準治療の是非はおいておきます。

まったくの私見ですが、脱ステ直後の離脱症状は、数か月はかかると思います。

私の場合、体にストロング~ベリーストロングクラスのステロイド外用薬を1年弱使用し、同時に顔にプロトピック軟膏を1年弱使用した後の最初のリバウンドが治まるのに、3か月程度かかりました。それも、完全に仕事を休み、劇的な効果が認められた温泉に都合2週間程度滞在できたという幸運が重なってのことです。

その後は、悪化と寛解が繰り返されると思われます。私の場合、例えば、1か月かけて何とか掻かないように我慢に我慢を重ねてやっと少しだけ改善したのに、汗によるたった1日の掻破によって、1か月前よりも悪化するということは何度も経験しました。また、季節による悪化は必ず起こりました。つまり、年に一度は必ず悪化するので、脱ステの経過は年単位で評価していました。

私見ですが、脱保湿等も考慮に入れると、離脱以降は、2~3年で短期、5~6年で中期、10年~で長期と捉えてもおかしくはないと、私は考えています。

ただし、短期で脱ステに成功する人もいるようですし、乳幼児や子供の場合は成人よりは離脱しやすいという話を聞きます。つまり、個人差があるということです。

 

執着

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一度こうすると決めると、それ以外のことが頭に入らなくなる人です。ひとつの方法に対して執着して、他の方法を受け入れようとしません。

「薬を絶対に使ってはいけない」、「油を食べてはいけない」などの方針を金科玉条として、周囲のアドバイスに耳を傾けなくなってしまうのです。脱ステの間には、臨機応変に対処すべき例外的な事柄もあるかと思います。

また、執着してきた ”偏った” 脱ステがうまくいかないと判断した場合には、強い脱ステへの嫌悪を募らせて標準治療に戻っていきかねません。

私見ですが、頭の中でのこだわりがすぎると、症状の変化に対する観察がおろそかになってしまうのではないかと思います。皮膚の変化をつぶさに観察すること、あるいは、医師の観察によるアドバイスを聞き入れることも必要ではないかと思います。

 

怠惰

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健康を維持するには日常生活を整えることが大切です。いわんや脱ステをしているのであれば、人よりも規則正しい生活やバランスのとれた食生活を心がけるべきことは言うまでもありません。

それにも関わらず、酒を飲みすぎたり、食べ過ぎたり、運動をしないのであれば、回復は遅くなるばかりです。

また、このような人は、より手軽で楽な治療法がないかを探してみたり、食品に含まれる栄養素を考慮して食事の献立を組み立てる工夫をせずサプリメントに頼ろうとします。

そして、回復の遅延について、意識的にあるいは無意識に、自らの怠惰な生活に一因があることを認めようとしません。

怠惰な人は、執着する人と裏腹の関係にあるといえます。こだわりが過ぎてもいけないし、だらだらし過ぎてもいけない。自らを客観的に見つめながら、自律することが求められると思います。

 

不安

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自分の行動に自信が持てず、常に不安にとらわれている人です。

「脱ステをすると悪化するのではないか」「脱ステをしても治らないのではないか」という不安があると、継続して脱ステを行うことが困難となります。

このように脱ステに不安をもつ人は、一方で、ステロイドに対しても不安をもっているのではないかと思われます。「やはりステロイドは怖い薬ではないのか」「いつまでもステロイドを続けていて良いのか」というように。

こうした考え方をしていると、標準治療と脱ステを繰り返すという最悪のスパイラルに陥ってしまいかねません。

どのような治療であれ、前向きに自信をもって臨む必要があると思います。

 

感情的

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感情が論理よりも先に立つ人です。

論理的に思考するためには、問題の前提としての現状を、正確に把握する必要があります。

すなわち、医師の言う通りにステロイドを使用しても、皮疹が再発を繰り返す。そして、ステロイドを使用する前より状況が悪くなっている。医師に相談しても、満足な回答が得られない。そこで、最大の悪化因子であるステロイドを中止する。ステロイドの中止直後は極端に症状が悪化することが経験的に知られている。けれども、離脱症状を乗り越えると、ステロイドを完全に止めることができることも知られている。ただし、ステロイドを完全に絶ったとしても、ステロイドの影響が相対的に小さくなるだけで、皮疹が完全に治るとは限らない。その証拠に、長きにわたる脱ステ後の症状の辛さに耐えきれず、ステロイドを再開する人もいる。

脱ステを行う場合は、以上の事実を認識しておく必要があります。なかでもステロイドの副作用という事実は、感情で動かせるような甘いものではありません。

脱ステの間は、顔が真っ赤、浸出液が止まらない、皮膚がガサガサ、夜も眠れないという状態になり得ます。特に子供の脱ステの場合は、かわいそうなわが子の病状を見るにしのびなく、保護者の方が感情に負けてしまうことが多いようです。

そうすると、「脱ステ時に有効です」「アトピーを完治できます」などの謳い文句で誘う民間療法にすがることになりかねません。何が何でも良くしたいという感情に任せるならば、ステロイドを使うという選択肢も出てきます。確かにステロイドを使えば、脱ステで5年良くならなかった症状が、1日で良くなるということもあるでしょう。ただし、その方法が本当に正しい答えであるのかを論理的に考える必要があります。

 

以上、5つの特徴をみてきました。今脱ステに取り組んでいる人にとっては、参考になる点もあるかもしれません。

しかし、本稿は、決して脱ステロイドを推奨するものではありません。脱ステロイドを成功させるための方法について記したものでもありません。あくまで脱ステロイドについての個人的見解を述べたものに過ぎない点、ご理解ください。

 

(参考文献)

佐藤健二 (2015) 「<新版>患者に学んだ成人型アトピー治療」つげ書房新社.

 

(当サイトはいかなる治療法をも推奨するものではありません。また、当サイトに掲載されている情報を利用することにより発生したいかなる損害についても責任を負うものではありません。)