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アトピー覚書ブログ

成人型アトピー 脱ステ・脱保湿患者のブログ

花粉症とアトピー

今日ある人から「花粉症ですか?」と尋ねられました。

おそらく、私がマスクをして、さえない顔をしていたからだと思います。

 

私は、自分が花粉症であるかどうか、よくわかりません。

厚生労働省ホームページの花粉症特集に掲載されている資料では、花粉症について次のように説明しています。

花粉症は、花粉によって生じるアレルギー疾患の総称であり、主にアレルギー性鼻炎とアレルギー性結膜炎が生じます。
花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻汁が生じ、少し遅れてから鼻づまりの「即時相(そくじそう)反応」が生じます。*1

この説明に照らし合わせると、私はアレルギー性鼻炎および結膜炎の診断歴があり、くしゃみ以外の症状は当てはまるので、花粉症なのかもしれません。

また、同資料の診断によれば、

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私の場合、「花粉症の疑い76%~100%」でした。

さらに私は、最近のアレルゲン検査で、スギはクラス5で陽性との測定結果が出ています。ますます自分は花粉症ではないかと疑われます。

けれども、私の認識では、本当に花粉症で悩んでいる人というのは、1日に何十回もくしゃみをしたり鼻をかんだりする人で、さらに、花粉の季節には常に目を真っ赤にして涙目で潤んでいるような人なのです。実際にそのような人を知っています。

多少目がかゆかったり、多少鼻水や鼻づまりがある程度で、「私は花粉症で悩んでます」と言うことは、何だか本当に花粉症で悩んでいる人に申し訳ない気がしてしまうのです。

というわけで、今日「花粉症ですか?」と尋ねられたときに、私は「いいえ違います」と答えたのでした。

 

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さて、「花粉症ですか?」と聞かれることは、嫌なものではありません。ああ、この人は自分のことを心配してくれているのだな、目のかゆみや鼻づまりなどの症状が辛いということを理解してくれているのだな、とありがたい気持になるからです。

さらに、花粉症であるとみなされることは、ある種の誇らしさも感じます。辛い症状がありながらも頑張っている人とみなされている気がするのです。

世間の注目も大きいです。丁度今日のニュースでも花粉症が取り上げられていました。顔にぴったりフィットするマスクの売れ行きやら、品種改良して花粉の量を少なくしたスギやら、花粉が出ないようにスギの雄花を枯らす菌の研究などが紹介されていました。

この是非はともかくとして、このように花粉症に対しては、マスクやメガネなどの対策グッズが多種多様に売られていたり、厚生労働省が特集ページを作ってくれたり、ニュースで取り上げられたり、世間は大いに花粉症に注目し、そして、同情をもって接しているように思われます。

 

翻って、アトピーはどうでしょうか。

「アトピー」とキーボードで打つことすら少し嫌な気持になります。まして、「アトピーですか?」と聞かれることは、とても気分が滅入るものです。私の場合、アトピーとみなされることは、自分が汚らわしいものとして扱われているような気がしてしまうのです。

実際に、顔は赤く、粉が付着し、皮膚は全体にガサガサです。ヒトではなく何か違う他の生物であるかのような気持を、私自身がもっています。でもそれは私だけの秘密としておきたい。だからこそ襟付きの丈の長い衣服を着て、マスクをして、できる限りアトピーであることを隠しているわけです。そんなことをしても無駄であることは薄々わかっているのですが。

そこへきて、アトピーであることを指摘されることは大きなショックです。これまでの人生で、私は自分のアトピーを指摘されたことが何回かありますが、その指摘をした人、場所、言葉のニュアンス、会話の内容などの細部を含めた情景が、今でも浮かび上がってきます。

 

花粉症も辛い病気には違いないでしょうけれども、あえて言わせてもらえば、アトピーは精神的に本当にしんどい病気であると思います。

外見が損なわれること、世間の理解が同情ではなく嫌悪であるように感じることなど理由はたくさんあります。

最近では、アトピーの辛さを理解してもらうことをやめるようにしています。かつては理解してもらえるよう発言していたのですが、家族にも職場にも理解してもらうことは難しく、余計に落ち込むという経験を何度も繰り返してきたからです。

 

ところで、アトピーの悪化因子として、しばしば花粉の影響が指摘されます。例えば、顔に症状が出ているのは花粉にさらされているからだというもっともらしい指摘があります。

しかし、私の場合は、花粉の飛散は皮膚症状の悪化にほとんど関係ないような気がします。なぜなら、花粉の影響があるとすれば、今この時期に症状が悪化していなければならないところ、明らかな症状の変化はみられないからです。

花粉症は、原因が明らかであるところに救いがあると思います。それに比べてアトピーはあまりに複雑すぎます。改めてアトピーは嫌な病気であると思い知らされます。

*1:大久保公裕監修「的確な花粉症の治療のために(第2版)」(2015)