アトピー覚書ブログ

成人型アトピー 脱ステ・脱保湿患者のブログ

脱ステロイド時のリバウンド率

脱ステロイドに踏み切った後に、リバウンドなどの悪化が起きることはよく知られています。一方で、リバウンドらしい悪化を経験せずに、脱ステロイドに成功したという話もときに聞かれます。この点、脱ステロイドをすると、どれくらいの割合の人がどの程度悪化するのかは、当事者にとって非常に関心の高い事項です。

その点に関して、参考となる論文があります。

Takahashi-Ando et al. Patient-reported outcomes after discontinuation of long-term topical corticosteroid treatment for atopic dermatitis: a targeted cross-sectional survey, Drug, Healthcare and Patient Safety, 2015:7 57–62

日本の成人アトピー性皮膚炎患者1,812人にアンケートを実施し、ステロイド外用薬治療中止後の短期および長期結果を評価したものです。

回答が得られたアトピー性皮膚炎患者は918人。そのうち、ステロイド外用薬の使用中止経験者は828人。そして、ステロイド外用薬中止後の症状悪化の程度について聞いた結果は、次の通りでした。

  • 過去最大の悪化 529人(63.9%)
  • かなりの悪化  153人(18.5%)
  • 中程度の悪化    88人(10.6%)
  • 変化なし      45人  (5.4%)

「過去最大の重症」と「かなりの悪化」を合わせると、82.4%です。この結果から、脱ステロイドにより、主観的には8割程度の人がリバウンド等の悪化を経験することが予想されます。

また、下図に示されるように、使用期間が長いほど中止後の悪化の程度が大きい傾向があり、ステロイド外用薬の使用期間と悪化の程度は有意に相関していたということです。

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個人的な感想としては、10年20年ステロイド外用薬を使用した後に、脱ステロイドを試みる人が多くいらっしゃることに驚きました。私の場合は、ステロイドとタクロリムスの外用により、1年未満で身体が悲鳴をあげました。図でいえば、一番左の50人の仲間です。

また、ステロイド外用薬の使用期間と脱ステロイド後の寛解までの期間の相関について、どなたか研究をしていただきたいところです。リバウンドから回復しても、寛解に至らず、症状が再燃してステロイド治療を再開せざるを得ない例の報告があるからです。

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