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インドにおけるステロイド外用薬

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change.org というオンライン署名収集サイトがあります。そこで、インド人によるステロイド外用薬についてのキャンペーンが行われていました。

「Stop indiscriminate OTC sale of topical steroid without prescription, most are Schedule H drugs」(主にスケジュールH薬における、処方箋なしでの、ステロイド外用薬の無差別なOTC販売を止めよう)

というキャンペーンです。インド人医師が発起人となり、インド政府や政府機関等が署名の宛先となっています。 

スケジュールH(Schedule H)というのは、インドでの処方箋医薬品の分類のひとつで、クロベタゾールプロピオン酸エステル(日本でのデルモベートなど)、ヒドロコルチゾン酪酸エステル(ロコイドなど)などがリストされています。

OTCは over the counter の略で、薬局や店舗等でカウンター越しに販売することです。

つまり、インドでは、スケジュールH薬であるステロイド外用薬の購入に際して処方箋が必要であるにもかかわらず、処方箋なしで、店舗等でステロイド外用薬を購入してしまう人がたくさんいる。そうした人たちが薬の副作用で苦しんでいるので、処方箋なしでの無差別なステロイド外用薬の販売を止めよう、と医師が訴えているのです。

キャンペーンのサイトから一部翻訳引用します。

25歳の Sucharita Sanyal は、吹き出物に対して、ありふれたスキンクリームを使用していた。吹き出物は大きくなり、顔中に広がり、出血するまでになった。彼女はクリームの使用を中止したが、発疹はさらに悪化した。彼女の状態は、一時的ではあるが、再びそのクリームを使うと劇的に改善した。しかし、再度クリームを中止した瞬間には、恐ろしい変化が生じた。

彼女の状態は、結局、強力なステロイド外用薬の顔面への継続的使用により引き起こされた局所ステロイド損傷顔面(Topical Steroid Damaged Face)と診断された。このようなクリームの無差別使用によって、コルカタとその周辺に住む3万人以上の人々が、命に関わるものではないが容易に治ることのないこの病気に苦しんでいる。

ステロイド外用薬をめぐっては、世界中で同じようなことが起きているのですね。この経過はステロイド外用剤依存を思い起こさせます。キャンペーンでは steroid dependence という言葉で表現されています。

インドでは、ステロイド配合のフェイスクリームを使用した人の6割が、医師ではなく、友人や同僚、親戚などのアドバイスによって使用していたという報告もあるようです*1

インドに限らず、医薬品行政があまり浸透していない国では、処方箋なしでステロイド外用薬を容易に入手できるので、長期連用による副作用が起きやすいのかもしれません。

日本にも、OTC医薬品のステロイド外用薬はたくさんあります。上記のようなインドの事例をみると、「ステロイドは適切に使えば怖くない」と宣伝するよりも、「ステロイドには副作用の危険性があるので適切に使いましょう」と注意喚起した方が良いと個人的には思うのですが、いかがでしょうか。

(引用部分の翻訳および赤字による強調表示は当サイトによります。正確な翻訳を期していますが、正確性を保証するものではありません。)

*1:G.S. Mudur.Doc ire at fairness cream - Complaint to drug regulator on steroid-laced product. The Telegraph calcutta, india. June 12,2015