読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

アトピー覚書ブログ

成人型アトピー 脱ステ・脱保湿患者のブログ

厚生労働省による情報提供

データ・資料

アトピー性皮膚炎に対して、日本はどのような政策をとっているのでしょうか。

厚生労働省のホームページを見ると、アトピー性皮膚炎は免疫アレルギー疾患として、リウマチ・アレルギー対策のなかに位置づけられていることがわかります。

 

f:id:atopysan:20150916105549p:plain

 

免疫アレルギー疾患対策としては、

  • 研究の推進
  • 正しい情報の普及

が二本柱であり、正しい情報の普及には、ガイドラインの作成と各種広報活動が含まれるようです。同じ厚生労働省のページには、正しい情報の普及のためでしょうか、各関連サイトへのリンクがあります。

アトピー性皮膚炎に関しては、「アトピー性皮膚炎の標準治療」と「アトピー性皮膚炎についていっしょに考えましょう」という九州大学医学部皮膚科学教室のサイトへのリンクがあります。同皮膚科の教授は古江増隆氏で、アトピー性皮膚炎診療ガイドライン作成委員の筆頭です。厚生労働省の政策としては、この九州大学医学部皮膚科学教室に相当な部分を頼っており、標準治療を普及させる方針であることがわかります。

話はやや逸れますが、同ページに、リウマチ・アレルギー対策委員会による報告書(平成23年)が掲載されており、気になる記述がありましたので引用してみます。

アレルギー疾患の治療においては、炎症を抑える薬物を長期投与することが多く、ステロイド薬等の長期投与に伴う副作用に対する留意は必要である。しかし、過度に副作用に対する懸念を抱くことにより、診療ガイドラインに基づいたステロイド薬の適切な使用による治療をも忌避してしまう患者やその家族も少なくないとの指摘がある。

ステロイド薬等の長期投与に伴う副作用に対する「留意は必要」とは、何とも悠長な言い方です。「厳重な注意が必要」としてもらいたいところです。

「ステロイド薬の適切な使用による治療をも忌避してしまう患者やその家族も少なくないとの指摘がある」の部分、その指摘を取り上げるのは結構なことですが、指摘そのものが妥当であるかどうかも検討してほしいところです。患者は本当に疑念を抱くだけで治療を忌避するのでしょうか。多くの患者は副作用の実体験をもっていると思います。皮膚科医の言うことばかり鵜呑みにして、患者へのヒアリングが疎かになるならば、対策委員会の存在意義は薄いです。

続いて引用します。

そのため、国等の公共団体及び日本医師会、関係学会等の関連団体においては、患者やその家族に対して、適切な情報を適切な手段で提供することにより、患者やその家族が安心して最新の知見に基づく適切な医療を享受する機会を逸さない様にするための取組を行うとともに、薬剤の副作用について正しい知識を普及することにより、患者が薬剤の副作用発現に早期に気づき、合併症を併発し、より重篤な状態となることを避けることが重要である。

「患者が薬剤の副作用発現に早期に気づき」というのは違和感があります。責任の所在を患者に帰すべきではなく、薬剤を処方する医師に帰すべきと思います。この点はさておくとして、標準治療を普及するための理屈が書かれています。

以上見てきたように、国はアトピー性皮膚炎の対策において、標準治療を普及させることが、最新の知見に基づく適切な医療であると信じているようです。

個人的には、そうであるならば、あまり国は頼りにならない、と考えてしまいます。「正しい情報の普及」とは聞こえがよいですが、誤った情報を普及している可能性についても、行政府としてはチェック機能を働かせてもらいたいところです。