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アトピー覚書ブログ

成人型アトピー 脱ステ・脱保湿患者のブログ

私のアトピー歴(その2)

アトピー歴

保湿依存状態

ステロイド外用薬及びタクロリムス軟膏からの離脱には成功したものの、皮膚症状の不安定な状態は長く続きました。それでも、年々症状は改善してゆき、季節変動による一時的な悪化があるほかは、比較的に安定した状態にあったのです。

ところが、ある冬、大腿が乾燥してかゆくなり、赤みが出てかなり悪化したことがありました。その当時、市販の止痒剤と保湿剤を常用していた私は、「乾燥には保湿が重要である」という考え方のもと、保湿成分配合の化粧液に加えて保湿クリームを塗り、徹底した保湿を行いました。すると、見事にしっとりとした皮膚を取り戻すことができました。

次の春夏、発汗による皮膚症状の悪化があり、秋まで長引きました。昨冬の成功体験があったので、このときも風呂上がりに欠かさず保湿を行いました。けれども、保湿後に身体が真っ赤になることが続き、徐々に全身的に症状が悪化していきました。

そして、冬のある日、それまで見たことのない空豆くらいの大きさの膿疱が身体の中心部に数個でき、その後、全身から透明の浸出液が染み出してきました。最初は腹・胸など身体の中心部から始まり、数日をかけて、手足など身体の末端部からも液がしみ出しました。同時に高熱が出て、仕事の時間以外は寝たきりの状態を余儀なくされました。

しばらくして浸出液は止まりましたが、布団から出るというだけでも身体にとっては大変な負担を強いられました。この頃は、身体が外気に触れただけで痛かったことを覚えています。たとえば、裸で部屋を歩いて空気の流れを感じただけで、傷が痛むのです。外出時に風が吹いたときも、思わず立ち止まるくらい傷にしみました。

その後は、極度の乾燥が襲ってきました。風呂上がりに、全身に化粧水とクリームを大量に塗っても、10分もすればガビガビに乾いてしまうのです。さらに保湿ジェルを加えて保湿剤を3層に重ねる試みもしましたが、結果は同じでした。その後、身体を濡らすことが、非常な恐怖となりました。身体が濡れた後に乾く過程で、乾燥による痛みが襲ってくるからです。言葉では表現しづらい乾燥による痛み。じっとしていられず、部屋の中を歩き回ることで痛みをまぎらわせるほかありませんでした。叫び声が出るほどでした。

当時、仕事をすることは大変に辛かったです。身体の乾燥によるかゆみやら痛みやらで、とても一日もたないのです。上着のポケットに保湿剤をしのばせ、乾燥が限界に近づくとトイレに行ってせっせと保湿剤を塗っていました。帰宅後は、強まるかゆみと闘わなければならないので、気が休まる時がありませんでした。

私自身の評価では、当時は「保湿依存状態」にあったと考えています。これは、私だけでなく、一定のアトピー患者が経験しているものと思われます。佐藤健二医師の著書『患者に学んだ成人型アトピー治療』には、次のような保湿依存についての記述があります。

一般の皮膚科医は、まして一般の人々は、一般的に保湿がいいと言われており、また脱ステロイドを勧める医師の多くも保湿が重要であると考えているため、保湿を中止しなければならないということがまったく信じられないこととして映る。まして、保湿を中止するとかなりの人で激しい離脱症状が出現すると言われても、信じる気が起こらない。しかし、ステロイドを中止し、長期に保湿を行っている人は次のことに気づいている。

 第一は、入浴後、しばらく保湿をしないでおくと、皮膚が乾燥し、皮膚がピチピチと切れはじめるのではないかという感覚が出現することである。このため、ほとんどの人は入浴後保湿をしないでいると、いても立ってもおれなくなるため、直ちに軟膏を外用する。さらに強い依存状態になると、1日中、昼もときには夜中も、皮膚が乾燥したと思うたびに軟膏を外用する。この状態になればすでに皮膚の生理的な依存を越して、精神的な依存にもなっている場合がある。保湿依存状態の人にここに書かれていることがあったかと聞いてみると、ほとんどの場合に「ええ、その通りです」という返事が返ってくる。

 第二は、何かの理由で保湿を中止すると激しい離脱症状が起こるということである。この経験のある人は脱ステロイド時と同じような苦しみを経験したくないという理由から、なかなか脱保湿に入れず、躊躇する期間が長い。

私は、まさにこの本に書かれているような経験をしたといえます。やがて、私は、保湿剤の外用が身体に悪影響を及ぼしていると考え、保湿剤の外用を一切中止する、いわゆる「脱保湿」に踏み切ることにしたのです。

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(脱保湿直後の最悪期から1年後、写真を撮る余裕のある時期に撮影した腕)

 

脱保湿後数か月間の離脱症状について書いた記事を投稿しました。

 

atopysan.hatenablog.com