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アトピー覚書ブログ

成人型アトピー 脱ステ・脱保湿患者のブログ

マラセチアとアトピー性皮膚炎

マラセチアとは マラセチア(Malassezia)は皮膚に常在するカビの一種です。 マラセチア属真菌はヒトや動物の毛包の開口部周囲に常在している真菌で、脂質を栄養源として利用している唯一の真菌*1 Malasseziaは環境中には存在せず、ヒトや動物の皮膚に常在す…

アトピーと汗

はじめに これから始まる夏に、戦々恐々としているアトピー患者も多いのではないでしょうか。 アトピー性皮膚炎の増悪因子の代表が「汗」です。夏場に汗をかくことで、とてもかゆくなり、掻き壊して急激に悪化してしまうアトピー患者は少なくないと思います…

ステロイドの影響は塗布部位を越える

ステロイドは塗った場所だけに作用する? ステロイド外用薬への不安を和らげるための、次のような話を聞いたことはないでしょうか。 ステロイド外用薬でみられる副作用は皮膚局所の副作用です。*1 ステロイド外用薬は、内服薬と作用が異なり、外用薬でみられ…

白色皮膚描記症

白色皮膚描記症とは アトピー性皮膚炎の特徴のひとつに「白色皮膚描記症(はくしょくひふびょうきしょう)」があります。皮膚に圧力をかけると、その部分が白くなるというものです。 一般的には、皮膚をこすったりすると充血して赤くなると思われます。とこ…

ステロイドを使用しないアトピーの経過

ステロイドを使わなくても良くなる アトピー性皮膚炎に関する画期的な報告です。 患者によっては、ステロイド外用薬を使用しなくても、6か月後にアトピーの症状が改善する というものです。 画期的な報告と書きましたが、ステロイドを使用せずに改善する患…

2016年 春の悪化

アトピーが毎年春に悪化する 今年もやってきました。 3月から4月にかけての、春の悪化です。 今年は、3月中旬から始まって4月下旬まで続きました。5月に入ってやや落ち着いたものの、今も小康状態が続いているといった感じです。今年は少し長引いていま…

皮膚の記憶

消えないステロイドの記憶 いわゆるアトピー性皮膚炎の薬物治療中に、ステロイド外用剤依存(あるいは酒さ様皮膚炎等)が生じた場合、脱ステロイド(ステロイドの中止)が選択肢のひとつとなります。 しかし、脱ステロイドも万能ではありません。 こんな話を…

JAK1分子突然変異について

アトピー性皮膚炎発症のメカニズムを解明? 昨日(2016年4月26日)、理化学研究所などのグループが、アトピー性皮膚炎モデルの原因遺伝子を解明したと発表しました。また、研究内容をまとめた論文 *1 が、米国の科学雑誌『Journal of Clinical Investigation…

Topical steroid addiction (ステロイド外用剤依存)

はじめに 今年2月(2016年2月)、英語版ウィキペディアに「Topical steroid addiction」(ステロイド外用剤依存)の記事が投稿されました。 海外においては、ステロイド外用薬がもつ依存性について、少しずつ認識が深まっているようです。 ステロイド外用薬…

ステロイドとDNAメチル化

前回、エピジェネティクスに関する話を紹介しました。今回は、そのエピジェネティクスとステロイドとの関係について記したいと思います。 最初に、前回の話を踏まえたうえでのエピジェネティクスに関する簡単な説明です。 生活環境の「何か」に曝露されると…

秋生まれは湿疹ができやすい?

アレルギーに関心のある人なら、一度は聞いたことがあるかもしれません。 「秋冬生まれはアレルギーになりやすい」 という話です。 秋や冬の季節に生まれた人は、様々なアレルギー疾患を発症しやすいとされています*1 *2 。 この点、アトピー性皮膚炎には遺…

ステロイド忌避についての報告

ステロイド忌避(ステロイドフォビア)についての興味深い報告を見つけました。 「アトピー性皮膚炎患者の養育者のステロイド忌避と患者の重症度」と題された報告です。学術論文ではなく学会で発表されたものです。 報告によれば、ステロイドを忌避する親の…

ダニでかゆくなる理由

ダニによるアレルギー説 家の中には間違いなくダニが住んでいるといわれます。 ただし、ダニの多くは体長が1mmにも満たないので肉眼で見ることは難しいようです。拡大すると、次のような姿をしています。 ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus…

ガイドライン・標準治療は生涯治療

免疫システムを生涯抑制する 現在は、肝移植を行いますと直ちに免疫抑制剤を使用してまいります。これは、例えばステロイドを使ったりというようなことで、術直後から半年間位使います。それからFK506、タクロリムスという免疫抑制剤、これは生涯続ける…

ガイドラインが示す入院の長期予後

退院後の長期予後が改善? アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2016年版を読んでいて、個人的に気になる部分がありました。それは「入院治療の適応」の項目にある次の一文です。 入院治療により,日常の環境から離れて外用療法を徹底し,時間的余裕の中で患者…

ガイドラインの改訂から考える

ガイドラインは死ななきゃ直らない 先月、アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2016年版が公表されました。 このガイドラインは、事実上一部の患者を対象としたものであって、すべてのアトピー性皮膚炎患者を対象とはしていません。一部の患者とは、標準治療が…

アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2016年版を読む

ガイドライン2016年版の主な変更点 2016年2月、日本皮膚科学会が7年ぶりにアトピー性皮膚炎診療ガイドラインを改訂しました。 ガイドラインの改訂は、標準治療を行う皮膚科医の診療内容に新たな指針を与えるもので、アトピー性皮膚炎患者としてはその内容が…

2016年2月 経過は横ばい

12月の最終週あたりから悪化した症状は、1月は横ばいで、2月もほぼ横ばいという経過でした。大きな変化がない中で、少しばかりの一進一退があったという感じです。 顔のび漫性紅斑 手首の苔癬化 上の2つがこの冬に悪化した主な症状です。他に気になるのは…

脱ステロイドに失敗する人の5つの特徴

脱ステロイド、いわゆる脱ステに失敗する人には、5つの特徴があるといわれます。 私自身、かつて脱ステロイドを実践した経験がありますので、当時の経験を踏まえつつ、この5つの特徴について私見を交えて紹介したいと思います。 短気 気が短い人です。短気…

プラセボ効果にまつわる2つの誤り

プラセボ効果とは 世間一般で解説される、プラセボ(placebo, 偽薬)による「プラセボ効果」の定義は次のようなものです。 薬効成分を含まないプラセボを薬だと偽って投与された場合の治療効果 *1 専門家でもない限り、このような意味でプラセボ効果を理解し…

花粉症とアトピー

今日ある人から「花粉症ですか?」と尋ねられました。 おそらく、私がマスクをして、さえない顔をしていたからだと思います。 私は、自分が花粉症であるかどうか、よくわかりません。 厚生労働省ホームページの花粉症特集に掲載されている資料では、花粉症に…

PDE4阻害薬とアトピー性皮膚炎

大塚製薬創製の PDE4 阻害剤 今月(2016年2月9日)、大塚製薬は、自社創製した OPA-15406 の米国における開発・販売・製造権を、米メディメトリクス社に導出する契約を締結したと発表しました。 OPA-15406 は大塚製薬が創製した PDE4 阻害剤*で、現在米国に…

コラーゲンサプリの効果はいかに

はじめに 過去の記事「セラミドサプリの効果はいかに」において、コラーゲンを経口摂取した場合では皮膚への有効性が期待できないことについて少し触れました。アトピーとの関係性が高いとも思われず、詳細に検討する必要がないようにも感じるのですが、補足…

妊娠中のステロイドは安全か?(2)

胎盤での不活性化 2016年1月、「お薬Q&A ~Fizz Drug Information~」というサイトに次の記事が掲載されました。 「妊娠中の「ステロイド」の服用は危険か?~胎盤での不活性化と安全性評価」 この記事を読んでいろいろと考えることが多かったので、今回は…

500ダルトンルールとヒアルロン酸

プロトピックは正常な皮膚からは吸収されない? アトピー性皮膚炎患者であれば、「プロトピック軟膏は正常な皮膚からはほとんど吸収されない」という話を一度は耳にしたことがあると思います。 例えば、プロトピック軟膏のインタビューフォームには、タクロ…

2015年12月 冬の悪化-第3波

冬はやはり、私にとって厳しい季節です。 皮膚がほとんど水分を保ってくれないように感じます。ひどい乾燥で、所により皮膚が旱魃地帯のようになってしまっています。 去年12月の最終週あたりで、秋から悪化傾向にあった症状がひときわ悪化しました。9月、11…

アトピーにミドリムシ?

最近、私のアトピーを心配してくれる知人から、「ミドリムシを飲んでみたら?」と勧められました。 こういうときにどう返答をしたらよいのか、まだ良い言い方が見つかりません。とりあえずその場は適当にお茶を濁しました。 それはさておき、ミドリムシ(ユ…

わからないと言っていい

医師が患者を観察するのと同じように、患者も医師を観察しています。 アトピー性皮膚炎患者であれば、医師に対して次のような評価項目をもっていることでしょう。 皮膚をしっかりと診てくれるだろうか。 私の話を聞いてくれるだろうか。 私の希望する治療を…

ネット情報の信頼性

過去の記事「妊娠中のステロイドは安全か?」で、インターネット上に散見される「妊娠中のステロイドは安全である」という情報の不確かさについて取り上げました。 そのなかで、Doctors Meというサイトが、 "ステロイド剤使用による、奇形児の報告は一例もな…

足し算ができればダイエットはうまくいく

ポイントは足し算 世の中にあふれる膨大なダイエット情報。 しかし、どんな方法を試してみても、結局失敗してしまうという人は多いのではないでしょうか。 私は、ダイエットはとてもシンプルな方法で成功できると考えています。 ポイントは「足し算」です。 …

脱ステロイドとダイエット

脱ステロイドとダイエットは似ているところがあるような気がします。 両者は次の点が共通していると思います。 基本的に1人で取り組むこと 長期にわたり忍耐を要すること 挫折する場合があること 次の文章は、脱ステロイドについて書いたものですが、文中の…

ガイドラインへの期待は薄い

アトピー性皮膚炎診療ガイドライン改訂へ 今年2016年に、「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」の改訂が行われるようです。 日本皮膚科学会による現行のガイドラインは2009年に作成されたものですから、7年ぶりの改訂となります。なお、2015年…

アトピー性皮膚炎の参考文献

アトピー性皮膚炎に関する参考文献です。 ステロイド依存・脱ステロイド・脱保湿 患者に学んだ成人型アトピー治療―難治化アトピー皮膚炎の脱ステロイド・脱保湿療法 作者: 佐藤健二 出版社/メーカー: 柘植書房新社 発売日: 2014/12 メディア: 単行本 この商…

皮膚症状は人生を覆う

今日、朝起きて最初にしたことは、ベッドの中でかゆくてたまらない顔をこすったことでした。 ベッドから出ても、皮膚の鱗屑をこすり落とさなければ、とてもかゆみは治まりません。毎日、鏡を見るのが怖いです。見てみればやはりひどい顔です。 水に濡らせば…

2015年11月 冬の悪化-第2波

最近、くしゃみをしたら顔から粉が落ちた私ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。 さて、今年も冬の悪化がやってきました。9月の第1波としての秋の悪化につづく第2波です。 時期は11月の最終週くらいでした。 今年の気温の変化を月ごとにみると、9月で…

アトピーのことをよく知らない人へ

最近、アトピー性皮膚炎の患者が増加しているといわれています。 なぜアトピーが増えているのでしょうか。 当サイトをご覧になっている方のなかには、普段アトピーとの関わりが少なく、アトピーをめぐる状況について詳しくない方もいらっしゃると思いますの…

アトピー性皮膚炎の患者数(平成26年患者調査反映版)

今日、2015年12月17日、厚生労働省が、3年に1回実施している患者調査の平成26年(2014年)の結果を公表しました。 アトピー性皮膚炎については、患者調査(上巻)の「総患者数,性・年齢階級 × 傷病小分類別」に総患者数のデータがあります。 用語の説明に…

セラミドサプリの効果はいかに

セラミドとは 角層細胞間脂質を構成する成分の一つで,スフィンゴシン骨格に長鎖脂肪酸が酸アミド結合した中性脂質分子の総称.*1 セラミドと聞くと、化粧品に配合されているものとしてのイメージが強いかもしれませんが、元々表皮の角質細胞間にある脂質で…

ダニ減感作療法薬

ダニ減感作療法薬が相次いで発売 先週、「ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎」に対する新しい減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬が発売されました。アトピー性皮膚炎とは関係のない話かもしれませんが、アレルギー性鼻炎を合併している患者も多いと思われます…

タクロリムスの作用機序

カルシニューリン阻害剤 タクロリムスは、1984年、藤沢薬品(当時)により茨城県筑波山で発見された放線菌ストレプトマイセス・ツクバエンシスから産生されるマクロライドです。 強い免疫抑制効果をもつことから臓器移植への適応を目指して開発が進められ、1…

アトピー性皮膚炎に対するタクロリムス外用薬

今年2015年7月に、コクラン・スキングループが「アトピー性皮膚炎に対するタクロリムス外用薬」*1 というレビューを発表しました。 このレビューは、中等症から重症アトピー性皮膚炎に対するタクロリムス外用薬について、他の治療薬と比較した場合の、有効性…

脱保湿の失敗例

先日の記事 脱保湿をいつまで続ければよいのか? - アトピー覚書 の続きです。 学習能力に乏しい私 私が脱保湿に初めて取り組んだのは2011年のことでした。 ステロイド外用薬およびタクロリムス外用薬からの離脱は、それよりも何年も前に済ませています。以…

ぎりぎりな感じ

標準治療を推進している医師のなかには、ガイドラインが普及したことにより、アトピー性皮膚炎の重症例が減ったと主張している人たちがいます。 マスメディアのステロイドバッシングが激しさを増した1990年前後のAD治療は,おおいに混乱し,「脱ステロイド療…

他人のアトピーを良くしたい?

世の中には、アトピー患者のコミュニティがたくさんあります。そのなかには、 「他人のアトピーを良くしたい」 「他人のアトピーのために役立ちたい」 という殊勝なコンセプトのもとに活動しているところもあるようです。 私は、こうした考え方を見聞きする…

脱保湿をいつまで続ければよいのか?

前回の記事 脱保湿は必要か不要か? - アトピー覚書 の続きになります。 脱保湿後の経過 脱ステロイド・脱保湿を行った人にしか興味のない話かもしれません。しかし、当事者にとっては大問題であり、自らの症状に関する興味のかなりの部分を占めているものと…

脱保湿は必要か不要か?

脱保湿の捉え方 脱保湿には賛否両論があるといわれます。脱保湿をして改善する人もいれば、脱保湿をして悪化する人もいるという考え方です。私は、この考え方に従うと脱保湿についての判断を誤るように思います。 まず、そうした考え方からは離れて、脱保湿…

タバコとアトピー

アトピー性皮膚炎と科学物質過敏症が、どれほど関係があるのかわかりませんが、私はタバコの煙の匂いが苦手です。 おそらく、私は普通の人よりもタバコ臭に対して敏感です。喫煙者とすれ違ったときなど、その人がタバコを吸っていなくても匂いを感じますし、…

掻いて血が出る

最近、胸のあたりを掻いて血が出ました。 「掻いて血が出る」と健常者の方が聞くと、何だか大変そうだと思われるかもしれません。ところが、アトピーを長く患っていると、血が出るということは、とても喜ばしいことに思えます。 私の場合、掻き続けている部…

妊娠中のステロイドは安全か?

根拠なき情報の氾濫 まず、私見を述べれば、妊娠中のステロイドの安全性について、今のところ誰もはっきりとしたことは言えないと思います。今の私たちにできることは、過去のケースから学び、その知見をどう生かすか、ということに尽きると思います。 とこ…

2015年9月 秋の悪化-第1波

例年のことですが、秋になると、アトピーが悪化します。 今年は、9月下旬に、秋の悪化の第1波がやってきました。 風呂上がりの乾燥がひどくなり、乾燥からくるかゆみで掻いてしまいました。かゆくなったのは、腕と足です。掻いてかさぶたになり、というこ…