アトピー覚書ブログ

成人型アトピー 脱ステ・脱保湿患者のブログ

アトピーの平均診察時間が2分以下?

ニュースイッチというウェブサイトに、2017年7月26日付で、 「アトピー性皮膚炎の平均診察時間が2分以下という深刻度」 という記事が掲載されました。 サノフィ株式会社がアトピー性皮膚炎患者1万300名を対象に行った自己意識調査の結果をもとに書かれた記…

脱ステロイドで死ぬ?

脱ステロイドで死亡例? 医療関係者のなかには、脱ステロイドを目の敵にする人たちがいます。 そうした人たちは、脱ステ患者に脱ステロイドをやめさせるための方法や、ステロイド忌避患者に翻意を促すための方法を、あれこれと考えているようです。 いろいろ…

完治を謳うブログの誤り

インターネット上にはアトピー性皮膚炎に関する情報が氾濫しています。 悲しいことに、いい加減な情報ほど、検索エンジンの結果上位に上ってくるような気がします。 普段は無視しているのですが、最近、黙って見過ごすことのできない情報を目の当たりにしま…

ダメな皮膚科医の見分け方

・視診をしない 患部を見ようとしない。見てもチラッと1秒程度しかみない。 ・話を聞かない 患者に話をする機会を与えない。患者の話をさえぎる。 ・免疫抑制剤を安易に処方する ステロイド外用薬またはタクロリムス外用薬をとりあえず処方し、その他の治療…

アトピーはなぜ増えたか?

なぜアトピー性皮膚炎の患者が、昔に比べて、現代で増えているのでしょうか。 昔から現代といっても、アトピー患者が増えたのは、この数十年の間です。 ですから、この数十年の間の変化にヒントがありそうです。 食生活の変化でしょうか。 もしかしたら関係…

食べたらかゆくなる

食べ物を食べることにより、生理現象としてかゆみが出ることがあります。 これを知らずに、食べてかゆくなる現象を経験すると、食べ物をアトピーの原因と勘違いする場合があるようです。もちろん、食物アレルギーを除きます。 私の印象ですが、多くの患者が…

標準治療を批判するということ

世の中には、ステロイド薬を使用している人がたくさんいます。 自己免疫疾患のみならず、アトピー性皮膚炎でも、ステロイド薬を必要として、使用している人たちがいます。 炎症を抑えるメリットがあります。 ですから、ステロイド薬は必要な薬だと思います。…

プロアクティブ療法はいつまで続ければよいのか?(2)

朝日新聞に 「アトピー、薬塗り続ける新治療 「見えない炎症」抑える」(2017年7月19日) という記事が掲載されました。 内容は、 プロアクティブ療法の紹介 新薬の紹介 の2本柱です。 ガイドラインの改訂から約1年半、プロアクティブ療法導入後の "うまく…

東京都によるアトピー性皮膚炎Q&A

今年2017年4月、東京都福祉保健局が「東京都アレルギー情報navi.」というサイトを開設しました。東京都はアトピー性皮膚炎をアレルギー疾患と位置付けているようで、アトピー性皮膚炎の情報が公開されています。 同サイトを一読したところ、ほぼ標準治療の内…

汗を放置するとかゆくなる?

今年も汗がにじむ季節がやってきました。 汗はアトピーの代表的な悪化因子のひとつですから油断なりません。 ところで、汗をかいたあと、汗を拭き取らないとかゆくなる、という噂があります。 私の場合、汗は、かいた直後にかゆくなります。放置してかゆくな…

アトピーにはどんな石けんがよいか

アトピー性皮膚炎の人は、どのような石けんを使ったらよいのでしょうか。 石けんの良し悪しについて、色々な人たちが、色々なことを言っています。 本稿では、主にアルカリ性と弱酸性の性質の違いを中心に、アトピーと石けんについてみていきます。 弱酸性支…

アトピーに鍼灸は有効か?

代替医療としての鍼灸 アトピー性皮膚炎患者の一部の人たちは、なぜ鍼灸を試してみようと考えるのでしょうか。 皮膚炎患者は、最初はたいてい皮膚科を訪れます。そこで、ステロイド外用薬等による標準治療を受けます。 しかし、標準治療でいつまでも良くなら…

鶏卵アレルギー発症予防の提言について

鶏卵アレルギー発症予防に関する提言 日本小児アレルギー学会が、2017年6月16日、「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」を発表しました。 アトピー性皮膚炎の赤ちゃんに、離乳早期から卵を少しずつ食べさせれば、卵アレルギーの発症を予防できるか…

アトピーとメディア

最近のアトピーに関する報道において、毎日新聞に掲載された「アトピーにステロイド必須?」(2017年4月8日付)という記事が注目を浴びました。 この記事では、ステロイドを使用しない治療を選択肢のひとつとして紹介していました。ですから、ステロイドを使…

2017年 春の経過

2017年の春は、かなり、悪化しました。 過去の記事「私のアトピー歴(5)脱保湿以降で最大の悪化・前編」での冬の悪化が再発したようです。 とはいえ、前回の大悪化と比べれば症状は軽いです。ステロイドや保湿剤等の必要性は感じませんでした。 悪化が始ま…

温泉療法の覚書

温度 高温浴(43~45℃)激痒の鎮痒、短時間・間歇浴。細菌感染防止。草津の時間湯 "梅毒の菌を焼きつくす"。 普通温浴(38~42℃)発汗・清浄化・安静作用。 微温浴(34~37℃)長時間入浴。 浸透圧(食塩泉浴) 高張食塩泉(有馬、新安比、八塩) 等張食塩泉…

アトピーの赤ら顔の分類

顔面のびまん性紅斑 成人アトピー性皮膚炎患者の多くが、赤ら顔(顔面のびまん性紅斑)に悩まされていると思います。 私も、この赤ら顔が、この5年あまり、いわゆるアトピーに関わる最大の問題となっています。 問題は「見た目」と「かゆみ」です。 時と場合…

"ステロイドは2割の患者に効かない"

ステロイド外用薬は、アトピー性皮膚炎に対する有効な治療薬であるとされています。世界中で半世紀以上使用されてきた歴史があり、有効性と安全性が科学的に十分に検討されている薬剤とされ、日本のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインにおいては第一選択薬に…

ほんとうにアトピー性皮膚炎なのか?

アトピーについての複数の診断基準 あなたは本当にアトピー性皮膚炎ですか? 医師からアトピー性皮膚炎と診断されたら、間違いなくアトピー性皮膚炎なのでしょうか。 「あなたはアトピー性皮膚炎と診断できるか?」 この演題は、実際に日本小児アレルギー学…

協議会における "不適切" 治療(後編)

前編の続きです。 昨年、厚生労働省でアレルギー疾患対策推進協議会が開かれました。アレルギー疾患対策基本指針の策定に向けて、患者やその家族、医療従事者、学識経験者等から意見を募る趣旨です。 厚生労働省はアトピー性皮膚炎をアレルギー疾患として位…

協議会における "不適切" 治療(前編)

昨年、厚生労働省でアレルギー疾患対策推進協議会が開かれました。 アレルギー疾患対策基本指針の策定に向けて、患者やその家族、医療従事者、学識経験者等から意見を募る趣旨です。 厚生労働省はアトピー性皮膚炎をアレルギー疾患として位置付けており、協…

ステロイド外用剤依存および離脱-総合診療医のための概説

オーストラリア総合診療学会(The Royal Australian College of General Practitioners)発行の学会誌に、2016年、次の概説が掲載されました。 「ステロイド外用剤依存および離脱-総合診療医のための概説」 Belinda Sheary. Topical corticosteroid addicti…

「論文が出た」だけでは正しさの保証にならない?

togetter に次のまとめが掲載されていました。 「毎日新聞の記事「アトピーにステロイド必須?」をめぐって:「論文が出た」だけでは正しさの保証にならない」 (※当ブログの常連読者の皆様は、わざわざクリックして読んでみても、得るものは少ないでしょう…

毎日新聞で非ステ治療6か月調査が紹介される

2017年4月8日付の毎日新聞に 「アトピーにステロイド必須?」 と題する記事が掲載されました。 佐藤美津子医師や深谷元継医師らがまとめた論文が紹介されています。 アトピー性皮膚炎をステロイド外用剤を使わずに6か月間治療して、過半数が改善したという…

AADにおけるステロイド外用剤依存

2017年3月に行われたアメリカ皮膚科学会(AAD)の年次総会で、次の研究が発表されました。 Tim Berger M.D., Patricia Francis-Lyon Ph.D., Jim Parker M.D., Pamela Friedman MS,Purvi Sengar MS, Jessica Owens, Arrash Moghaddasi, "Analysis of Patient-…

健康365の特集記事

雑誌『健康365』の2017年5月号に 「アトピーの症状をコントロールするステロイド療法か 免疫を整えて完治をめざす脱ステロイド療法か!?-皮膚科専門医・患者会が証言」 と題する企画記事が掲載されました。 つまり「ステロイド療法 vs. 脱ステロイド療法」…

デュピクセントを米FDAが承認

アメリカ食品医薬品局(FDA)が、2017年3月28日、新しい湿疹治療薬 Dupixent デュピクセント(Dupilumab デュピルマブ)を承認しました。 以下、FDAニュースリリースから一部翻訳転載します。 アメリカ食品医薬品局は、本日、成人の中等症から重症の湿疹(ア…

2017年 冬の経過

2017年の冬の経過は、概ね過去の記事 「私のアトピー歴(5)脱保湿以降で最大の悪化・前編」 に記した通りです。 全体としては、12月に劇的に悪化し、1月に温泉で回復して以降、その後2月~3月は大きな変化はありませんでした。 当然ながら、ステロイ…

ネモリズマブのニュースを受けて

今月のネモリズマブの治験結果に関するニュースを発端として、インターネット上でネモリズマブへの期待を寄せる声が散見されています。 これでアトピー患者が救われることになるのではないかとの声や、早く薬が使えるようになってほしいなどの声があがってい…

アトピー性皮膚炎の新薬開発状況

抗体医薬 dupilumab デュピルマブ (Dupixent デュピクセント) IL4Rα抗体 注 サノフィ(株) 国内:厚生労働省申請中 海外:米FDA及び欧州EMA申請中 MEDI9314 IL4Rα抗体 アストラゼネカ(株) 国内第Ⅰ相 lebrikizumab レブリキズマブ IL13抗体 注 ロシュ社 海外第…

私のアトピー歴(5)脱保湿以降で最大の悪化・後編

病気は私が治す 今回の悪化を通して、いろいろと考えさせられたことがあります。 まずひとつめは、「治療の主体は私」であるということです。 つまり、私が病気にかかったとき、情報を集めたり、専門家の意見を聞いたりしたうえで、最終的にどのような治療を…

私のアトピー歴(5)脱保湿以降で最大の悪化・中編

私は、脱保湿以降で最大の悪化に対処するべく、温泉へ行くことを決めました。 では、どこの温泉へ行くか。 過去の記事で記したように、アトピー患者の評判の高い豊富温泉や草津温泉などは、私の肌に合いません。 かつ、過去に何度も改善した実績のある最も信…

私のアトピー歴(5)脱保湿以降で最大の悪化・前編

この冬の悪化は、ここ5年で最悪のものでした。 私は、5年前の脱保湿以降、毎年冬になると悪化しています。今回の症状は大変辛いもので、もはやステロイドを使うしか道はないかもしれないと、精神的に大変に追い詰められました。 現在、何とか持ち直して、…

2月8日NHKジャーナルでの竹原氏の解説

先週、NHKのラジオ番組「NHKジャーナル」に金沢大学附属病院皮膚科の竹原和彦氏が出演し、アトピー性皮膚炎について解説しました。 番組の内容は、NHKホームページによると、 「強いかゆみを起こすアトピー性皮膚炎。その原因などわかっていないことが多いが…

標準治療患者を襲う不安

いわゆるアトピー性皮膚炎に対して、治療方法は2つに大別されます。 ひとつは、ステロイドやタクロリムス等の免疫抑制剤による薬物療法です。もうひとつは、これらステロイド等を用いない方法(脱ステロイドなど)です。 要は、ステロイドを使うか、使わな…

「ステロイド=怖い」の思い込みは治癒の機会を逃す?

日経デュアルというウェブサイトに、2017年1月27日付で、 「ステロイド=怖い」の思い込みは治癒の機会を逃す というタイトルの記事が掲載されていました。 「知ろう小児医療 守ろう子ども達の会」代表の阿真京子氏が、小児科医の原朋邦氏の解説を交えて執筆…

玉川温泉体験記

私が玉川温泉を訪れたのは、今から5年ほど前のことです。 当時は、保湿剤依存から離脱してまもない時期で、体じゅう傷だらけでした。ステロイドも保湿剤も使えないので、温泉で回復しようと考えたのです。 どこの温泉へ行こうか迷いましたが、アトピー性皮…

天下の霊湯・玉川温泉

天下の霊湯・玉川温泉 秋田県は田沢湖の北、八幡平の西にある玉川温泉。 湯治場のなかの湯治場といっても過言ではありません。 日本一の強酸性の水が、がんに効くという噂があります。万病に効くともいわれます。医者から見放された難病患者が最後の望みを託…

温泉水のpHと黄色ブドウ球菌

前回、草津温泉水の黄色ブドウ球菌に対する殺菌作用について触れました。 では、草津以外の温泉水でも同様の殺菌作用を期待できるのでしょうか? その答えを探るため、今回は、温泉水の黄色ブドウ球菌に対する殺菌作用を調べた研究をみてみます。 北海道立衛…

草津温泉のアトピー性皮膚炎に対する効果

魅力あふれる草津温泉 日本を代表する温泉地のひとつ、草津温泉。 群馬県の北西部、白根山の近くにあります。 上越新幹線や関越自動車道のルートから離れているので、ややアクセスに難があります。東京からは、車でも電車でも3時間以上はかかると思います。…

九州大学によるEPAS1の発表について

九州大学の研究グループが、10日、アトピー性皮膚炎における痒み惹起物質である IL-31 の産生に、EPAS1 というタンパク質が重要な役割を演じることを発見し、その作用機序を解明したと発表しました。 「アトピーの○○を解明!」という毎度おなじみのニュース…

豊富温泉 立寄り記

豊富温泉(とよとみおんせん)に立ち寄ったときの感想です。 豊富温泉は、遥か北国の温泉です。 日本の最北端、宗谷岬のある稚内市の隣町、豊富町に豊富温泉はあります。 一般的には、飛行機で稚内空港を経由して訪れることになると思います。 豊富温泉の泉…

温泉についての個人的な考え

個人的体験から 私は温泉が好きです。 一般の人が温泉を好きになる理由とはまったく異なる理由であると思います。 私は、これまでの長いアトピー歴なかで、皮膚炎の症状がひどく悪化し、日常生活がままならなくなったことが何度かありました。そのたびに、あ…

二重スイッチ数理モデル

理化学研究所などの国際共同研究グループは、15日、アトピー性皮膚炎の発症および悪化のメカニズムを解明するための「二重スイッチ数理モデル」を構築したと発表しました。 アトピー性皮膚炎の発症・悪化・予防に関わる二重スイッチ | 理化学研究所 「アトピ…

温泉の基礎知識

温泉と療養泉 日本の温泉法は、「温泉」を次のように定義しています。 第二条 この法律で「温泉」とは、地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、別表に掲げる温度又は物質を有するものをいう。 …

12月2日のNHKニュースに思う

厚生労働省が指針を取りまとめ 2016年12月2日付のNHKニュースで、厚生労働省のアレルギー疾患対策推進協議会の様子が取り上げられていました。 協議会では、「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針(案)」が取りまとめられたとのことです。 ニ…

ステロイドバッシングは存在したのか

ステロイドバッシング説 アトピー性皮膚炎の標準治療を行う医師のなかには、1990年代、ステロイド外用薬を過剰に非難する「ステロイドバッシング」があったと主張する人たちがいます。 マスメディアが主導してステロイドバッシングが行われたため、多くのア…

ステロイドによるリバウンド

ステロイドでリバウンドは起きない? 「私の皮膚はひどく赤く腫れて、ひび割れ始めました」ノーマンさんは説明した。「それはますます赤くなり、症状はどんどん強くなっていきました。最終的に私の皮膚は裂け、浸出液が出て割れ始めました。大量の出血と、ひ…

ステロイド軟膏はアブナクない?

21日、読売新聞のウェブサイトに次の記事が掲載されました。 yomidr.yomiuri.co.jp 内容に目新しい要素はひとつも見当たりませんでした。従来から繰り返されているような標準治療の内容を、小児科医が紹介するコラムです。 結論は、 適正適量のステロイド軟…

デュピルマブ続報

ミクスOnlineの17日付の記事によれば、サノフィ日本法人のナトン社長が、昨日(2016年11月16日)都内で記者会見を行い、デュピルマブ(Dupilumab)を成長ドライバーとする6製品のうちのひとつに挙げたということです。申請予定時期は非開示*1 。 つまり、サ…